包む という文化

tutumu東京ふじみやび風呂敷ギャラリーで「包みの文化展」を見学してきた。
大切なものを包んで保護するための包みから、きれいに包み、包みに文化が生まれ、神秘的なものまで宿ってきた包みの文化。
「包」という漢字の源字は、母親の胎内に子供が宿っている様を表した象形文字であり、包むということは、包まれるものを大切にし、いつくしむという心情が宿っていると考えられているそうだ。

竹の皮で包む

羊羹やもち、ちまきを包む。ちょっと変わったところで、竹で編んだ笠に鯛を入れて半分に折りたたんで鯛を包んで持ち運ぶ。

藁(わら)で包む

さんだわら(桟俵:米俵の両端に当てる円いわらのふた)でさえ、再利用して使っていたという我々の先祖。藁で上手に卵を包む「たまごつと(卵苞)」。上方(かみがた)の酒が江戸に下(くだ)ってきたときに木の樽を傷めないように藁で包んだこもだる(菰樽)

木の皮で包む

ちょっと前までお菓子屋さんやお肉屋さんで使っていたように覚えているきょうぎ(経木)は、スギ、ヒノキから作られる薄い皮

紙で包む

祝儀袋に、おひねり、たとう紙。お菓子でもお金でもちょっとひねって・・・の文化はもうなくなってしまっているような気がする。たとう紙は着物の虫食いを防ぐためのウコンの布が、昔は色落ちすることがあったので使われるようになったとか。

そして布で包む