駿河竹千筋細工

江戸時代の虫かごはこんな感じだったのだろうか、と思う虫かごを見つけました。高貴な人だけが使うような虫かごです。

竹細工というと、圓生さんの「小判一両(こばんいちりょう)」が思い浮かびます。
高級品の竹細工ではなく、ざるなどを売り歩く庶民的な行商人の話だったと思うんですが・・・。
武家と商人との考え方の違い、お金の使い方の大切さ。
ざるといえば、ざるを売り歩くことになって縁起を担いでたいそう気に入れられる「ざるや」とかも面白いですね。金原亭馬生さんで聞くとすっごく楽しい気分になります。

江戸時代の竹細工も、生活に密着した庶民の必需品から、参勤交代の諸大名に人気を博した、精巧な籠枕や編み笠、鈴虫籠まで、日本の文化として竹は生活や工芸品として人々に密着したものだったのですね。

静岡竹工芸協同組合のページには


江戸時代初期(元和1615~)にはが東海道を行く、寛永年間(1624~)には、城下草深に住む鷹匠同心により編み笠や鈴虫籠が作られるようになり、この頃より「孝行をするが第一、竹細工」の雑俳が作られるほど、駿河竹細工の名声は広がったと、文献に記されています。


とのっています。
今でも、伝統的工芸品の指定を受けた駿河竹千筋細工は、江戸時代の面影を移す、きれいで繊細な竹細工を受け継いでいるのですね。